食品小売大手の仏ムスクテール・グループは2日、同業カジノより61店舗の買収を正式に決めたと発表した。買収した店舗は、ムスクテールの「アンテルマルシェ」又は「ネット」名義に改められる。
カジノは高債務で経営が行き詰まっており、債務再編の一環で今回の売却を決めた。売却される店舗の価値は、併設のガソリン・スタンドを含めて2億900万ユーロに設定された。売却対象の店舗は仏東部及び南西部を中心として全国に点在しており、1日までに一時的に閉店となった。看板の取り換えなどの工事を経て、2週間後に営業を再開する予定という。
両社はさらに、第2陣として同程度の規模の店舗の取引を予定している。アンテルマルシェは1億4000万ユーロをひとまず9月30日付で支払い、買収店舗の49%株式を取得。3年以内に買収を完了させて、残金を支払う。この取引が完了すると、全体で119店舗が譲渡される。これに加えて、60店舗程度を取引するオプションも設定された。
両社はまた、購買に関する協力の強化も決定。カジノはムスクテールの食肉・水産品の調達力を利用できるようになる。