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9月のインフレ率(前年同月比)、4.9%と前年並みに

29日発表のINSEE速報によると、インフレ率(前年同月比)は9月に4.9%となった。前月と同じ水準にとどまった。消費者物価は前月比では0.5%の低下を記録した。
エネルギー価格が物価を押し上げる要因となっている。前年同月比では11.5%の上昇を記録。前月の6.8%と比べて値上がりが加速した。原油価格の上昇に連動して自動車燃料価格が上昇。電力料金も、政府による価格抑制措置の縮小を経て上昇した。半面、食料品の値上がりは沈静化の兆しが見え、前月比ではわずかな低下を記録した。前年同月比では9.6%と、依然として大幅な値上がりとなっているが、上昇率は前月の11.2%と比べて鈍化した。工業製品の物価上昇率(前年同月比)は、8月の3.0%が9月には2.8%に低下した。
オドBHF証券のエコノミストは、インフレ減速のペースは当面は緩慢だと予想。年末時点のインフレ率を4-4.5%程度とみている。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は9月に5.6%となり、前月の5.7%からわずかに低下した。減速傾向を示してはいるものの、ユーロ圏全体では、9月のインフレ率が4.3%と、前月から0.9ポイントの低下を記録しており、フランスは全体の中では高めで、しかも減速の勢いは鈍い。エコノミストのジルベール・セット氏はこれについて、フランスでは給与上昇がインフレを押し上げるリスクが他国よりも高いとの見方を示している。

KSM News and Research