上院選挙の投開票が24日に行われた。保守野党「共和党」と中道勢力が引き続き過半数を確保した。
上院選挙は、地方議員らを主な有権者とする間接選挙制で行われ、3年ごとにほぼ半数ずつが改選される。今回は全348議席中、170議席が改選された。
開票速報によると、共和党と中道勢力は合計で77議席を確保。左派は61議席を確保した。マクロン大統領派は23議席を獲得した。極右RNは3議席を獲得し、上院への復帰を果たした。全体として、共和党・中道勢力は全348議席中200議席程度を確保し、過半数を維持した。共和党所属のラルシェ議長も議員として再選を果たし、議長職の続投を確実にした。
マクロン大統領派では、フィリップ元首相が率いる「オリゾン(地平)」党が勢力を伸ばしたが、狭義のマクロン大統領派は振るわず、議員団の議員数は、24から「20以上」へ後退する見通しとなった。特に、現職閣僚として唯一立候補したバケス市民権閣外相が、海外領土ニューカレドニアで独立派候補に敗退したのが痛手となった。マクロン大統領派は地方自治体における足場が不十分で、それが上院選での苦戦につながっている。
左派陣営では、社会党が現状維持(上院全議席中の64議席)、共産党(15議席から17議席へ)と環境派EELV(12議席から15議席へ)が勢力を伸ばした。これら3党の協力に締め出される形で、左翼政党「不服従のフランス(LFI)」は議席の獲得に失敗した。