23日に全国で「警察による暴力」に反対するデモ行進が行われた。パリでのデモには9000人が参加、全国では合計で3万1300人が参加した(警察集計)。
今回のデモは、去る6月に発生した警察官による少年射殺事件などを背景に計画された。政党では主に左翼政党「不服従のフランス(LFI)」と環境政党EELVが呼びかけた。「警察による暴力」と「組織的な人種差別」への反対、「公共の場における自由」の擁護などを訴え、警察官による暴力事件に対して厳正な法的処罰を要求した。
デモに伴う被害はさほど大きくなかったが、それでも、パリでのデモでは、沿道の銀行が破壊行為の対象になるなどの被害があった。特に、パトカーが数十人の暴徒に襲撃を受け、乗っていた警官が外へ出て、拳銃を構えて解散を命じるという緊張した一幕もあった。政府の側ではこの一件を材料に、警察に対する暴力が度を越した水準にあると改めて糾弾した。
これとは別に、23日にはパリで「テクノパレード」が開催された。今年で25年目を迎えたエレクトロポップの音楽パレードで、バスティーユ広場からナシオン広場までのコースを練り歩いた。20万人が参加した。