自然派化粧品・香水で知られる仏ロクシタン・グループは4日、オーナーであるガイガーCEOによる残り株式の買収計画が撤回されたと発表した。同社株式が上場されている香港株式市場で同日、同社株は一時、29%近くの急落を記録。終値は17.27%安の23香港ドルとなった。
ガイガーCEOはオーストリアの資産家。完全買収の噂を背景に、株価は7月末以来で40%の上昇を記録していたが、買収計画の断念で株価は目立って低下した。同社は断念の理由については明らかにしていない。
ロクシタン・グループは、中国市場での展開をにらんで2010年に香港市場にて上場した。上場時には7億ドル(6億4800万ユーロ)余りを調達していた。グループはルクセンブルクとジュネーブ(スイス)に本社を置く。南仏プロバンス地方のイメージを前面に打ち出した「ロクシタン」ブランドのほか、Melvita(フランス)、Erborian(韓国)、Elemis(英国)の各ブランドを展開する。ガイガーCEOによる完全買収のほかに、欧州市場で来年にも新たに上場する計画も噂されていたが、こちらについてグループは一切コメントをしていない。
KSM News and Research