政府は8月31日、13項目からなる輸出振興プランを公表した。中小企業・中堅企業を中心に、輸出市場の開拓などの動きを支援する。2023-26年の期間に総額1億2500万ユーロの予算を設定した。
13項目の措置は、ほとんどが既存の制度の適用拡大や強化を通じて実行される。うち、見習い研修生(デュアルシステム)や新卒者の採用を支援する制度VTEは、輸出プロジェクトを担当する者を採用する場合にも対象となるように改正される。この制度による支援額は、企業にとって年間1万2000ユーロに上る。政府は目標について明らかにしていないが、1億2500万ユーロという総額の3割から4割がこの措置に充当される見込みという。
このほか、「フランス2030」投資プランで採用された企業(工業部門を中心とする)への支援額が5000万ユーロに上る。また、1000社の経営者を対象に、輸出支援の1年間余りのプログラムを提供する。戦略的部門(保健、脱炭素エネルギー、半導体など)の200社には特に手厚い支援プログラムを提供、その費用は最大6割まで国が負担する。外国で開かれる見本市出展には、費用の最大3割に相当する助成金が支給される。
輸出企業数は2022年末時点で14万5700社を数えたが、政府は2030年までにこの数を20万社に引き上げることを目指している。フランスの貿易収支は2002年以来で赤字が続いており、この1-6月期の貿易赤字も540億ユーロと、過去最大となった前年の890億ユーロと比べて改善したものの、大幅な赤字が続いている。