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Valgo、PFASの回収技術を開発

仏Valgoは、「永遠の化学物質」などと呼ばれるPFAS(有機フッ素化合物)の除去技術をこのほど開発した。INPI(仏産業財産庁)を通じて欧州特許を取得した。
PFASは、焦げ付き等を防止するコーティング剤や、水を避けるための撥水剤、消火用の泡消火剤などとして利用され、容器包装や家電などを含めて幅広く使用されている。発がん性や生殖異常誘発、突然変異誘発の疑いがあるが、安定性が高く分解しにくいため、極めて長期間にわたり環境を汚染する懸念が指摘されるに至っている。
Valgo社は、産業施設の除染などを行う専門企業で、従業員数は700人、2022年の年商は1億3000万ユーロ。ルーアン市近郊に本社を置くが、この地で2019年に発生した産業用施設の火災(リュブリゾル社)の際に用いられた消火剤の保管を国から要請され、それを機に、PFASを除去する手法の開発に着手した。同社は、PFASを「吸い取る」添加剤を開発。添加剤を水に混ぜ、PFASとの反応により生じる化合物を回収することでPFASを除去する。従来の浸透膜を用いる除去装置と比べて安価でエネルギー消費が少ない点が売り物となる。排水・下水処理施設の需要をターゲットに、2023年末から2024年初頭にかけて商用化に着手する予定。

KSM News and Research