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仏政府、ENIの電力小売事業を指導:10万人の顧客から料金取り過ぎ

仏政府は24日、イタリアのエネルギー大手ENIに対して、仏国内の電力小売事業における請求額の誤りの問題で対処を求めた。パニエリュナシェ・エネルギー移行相がENIのフランス事業責任者を呼んで厳正な対処を求めた。
ENIは、2022年下半期中に契約を更新した顧客10万人程度について、政府の電力小売価格抑制策の2023年の適用分を反映させていなかった。この件で、ENIの顧客はSNS上にグループを作るなどして結集し、CRE(エネルギー市場規制委員会)に通報を行っており、政府はこれに対応した。ENIは政府に対して、問題のあった顧客について、料金上の補正措置を実施し、小売価格抑制策の効果を全面的に反映させると約束した。政府によれば、補正措置の対象になる顧客数は1万人程度に上る。
政府は小売価格抑制措置の段階的な縮小に着手しており、2024年末には完全に撤廃される見通しとなっている。エネルギー移行相は、エネルギー小売業者の不正行為の疑いに目を光らせるよう、CREとDGCCRF(消費者保護と詐欺行為の摘発に当たる経済省下の部署)に指示したことを明らかにした。主要労組CGTのエネルギー部門はこの件について、わかりにくい料金体系と虚偽の論拠を用いて新規参入の小売事業者が攻撃的な攻勢をかけていることを浮き彫りにするものだとコメントしている。

KSM News and Research