ラポスト(郵便)は27日、2024年1月1日付で実施する料金引き上げについて発表した。平均8.3%の引き上げを実施する。
ラポストの郵便事業は需要低下で後退が続いている。郵便ユニバーサルサービスの恒久化を確保するとの目的を挙げて、値上げが必要になったと説明した。
標準的な「緑切手」の料金(20gまで)は、1.16ユーロから1.29ユーロへ11.20%の大幅な値上げとなる。ラポストは、「緑切手」については2年ぶりの値上げであるとし、値上げ幅を正当化している。書留郵便の料金は11%増の5.36ユーロ、国際郵便(20gまで)も16ユーロセント増の1.96ユーロに引き上げられる。
個人による小包(コリッシモ)の料金も、行く先や重量を問わず、全体で平均5.6%の引き上げが実施される。法人向けサービスも、大量送付の各種契約で6.8%、ダイレクトメールのサービスで5.2%の値上げがなされる。
ラポストは値上げにより、最大で4億ユーロの収支改善を見込んでいる。ラポスト・グループにおける郵便事業の比重は、売上高ベースで17%程度にまで後退しており、10年間で同事業の年商は60億ユーロの減少を記録している。