仏AMF(金融市場監督機関)は24日、大手銀行BNPパリバの資産運用子会社BNPP AMに対して60万ユーロの罰金処分を通知した。BNPパリバは処分を受け入れた。
処分は傘下の5つのファンドを対象としている。問題のファンドは、Stoxx Europe 600指数よりも高い利回りを達成することを謳っていたが、2016年から2021年にかけて、年平均の運用利回りは基準比で0.78%から3.11%低い水準で推移していた(手数料控除後)。AMFはまた、顧客への明確で誠実な情報提供の義務に違反があったと判断。2020年12月にBNPP AMは顧客に「運用目標に関する文書に関する注記」と題する書簡を送付したが、文書の内容が顧客に不利な修正を目標に施すものであることは明示せず、また、目標が達成されていないことを正しく通知していなかった。運用目標達成の管理体制も十分でなかったと指摘した。
BNPパリバの側では、問題のファンドがすべて清算済みか、他のファンドに統合済みであり、顧客からは一切の苦情を受けていないと弁明。ただし、目標未達に伴い顧客に生じた損失を補填する目的で、手数料率を事後的に見直すことを受け入れた。対象となる顧客には16ヵ月後に差額が支払われる。その総額は775万ユーロに上るという。BNPパリバはまた、60万ユーロの罰金を15日以内に国庫に納付することを受け入れた。