商店におけるレシート発行のオプトイン化が8月1日付で実施される。レシートは請求しないと発行されなくなる。
この措置は、各種ロス防止法の枠内で、資源の浪費を回避することを目的に導入された。既にスーパーマーケット等では多くの店が実質的に導入しているが、義務化はされていなかった。当初はより早いタイミングで導入されるはずだったが、インフレ亢進の中で消費者の保護を図ることを目的に正式導入が8月1日まで延期されていた。再延期はせずに8月1日付で導入される。
店舗側は、メールを利用したり、QRコードを通じてサーバー上のレシートを参照できるようにするなどの方法で、代替手段を提供することができる。保証期間のある家電等の製品販売については引き続き、保証書として有効の紙のレシートの発行が継続される。
レシート用紙は感熱紙でリサイクルが難しく、製造にはパルプや水など原材料が多大に投入されることから、廃止できれば資源の節約になる。半面、二酸化炭素の排出削減ということになると効果には疑問がある。レシート1枚当たりの排出量は2.5グラム(二酸化炭素換算)だが、サーバーを利用したデジタルレシートの保存ややり取りには1通当たり3.8グラムから19グラムの排出量が発生する。すべてのレシートがメールでやり取りされるとしたら年間7万5000トンの二酸化炭素が余分に発生することになる。59%の人が紙のレシートを受け取り、残りの人の半分(20.5%)がデジタルレシートを選択、残りの半分がレシートを一切受け取らないという形になった場合で、炭素負荷はようやく現状維持になるという。