経済省はこのほど、商業・法人登記のオンライン窓口「全国法人登記所(registre.entreprises.gouv.fr)」の運用を再開した。このサービスは年頭に開始されていたが、不具合が続出し、一時的に閉鎖されていた。
オンライン窓口は、商人や企業、農業経営体など事業者の種類によって分かれていた窓口を一本化し、ユーザーにとっての利便性を高め、集積・公表されるデータの質やアクセス可能性を高めることを目的としていた。登記の手続きや、財務諸表の提出など関連するすべての手続きを一括して行える窓口となり、その開設に伴い、オンライン手続きが義務化され、紙による申請や提出は廃止された。窓口の運営はINPI(フランス産業財産庁)に委任された。しかし、その規模の大きさもあって、技術的な不具合が続発し、一時的なサービス停止に追い込まれた。当局はテコ入れを経て徐々にサービスを再開し、6月30日付ですべての機能の提供を再開した。ただ、単一窓口の利用は義務付けず、従来通りに商事裁判所が運営する「Infogreffe」の利用も認め、また、紙による提出も年内までは受け付けることにした。負荷の分散により体制を整えて本格運用への移行を目指す。