南西地方で16日の18時頃、マグニチュード5.5程度の地震があった。一部の地区で住宅等の建物が損壊するなどの被害が生じた。
マグニチュード5を超える地震はフランスでは珍しく、前回は2002年にブルターニュ地方で発生した5.4の地震に遡る。今回は、そのブルターニュ地方の南側に位置するシャラント・マリティム県の北部を震源とし、同県と隣のドゥーセーブル県南部で物的被害が生じた。人的被害は軽傷者1人のみと軽微だった。
この地方には古い断層があり、プレートの動きに反応して地震が発生することがあるという。地震のリスクの度合いでは、5段階の分類中で3となっており、ピレネー山脈やアルプス山脈、イゼール川流域地方、アルザス南部(いずれも4)と比べると低いが、国内では高めの部類に属する。今回の地震の被害はシャラント・マリティム県のラレーニュ町で特に大きく、教会を含む建物に亀裂が入り、一部が崩落するなどの被害が出た。同県全体では、71の建物の135世帯が居住不可となり、171人が住居を失った。