マクロン大統領は14日、パリで開催のスタートアップイベント「ビバテック」を訪問した機会に、ベンチャー企業への資金供給に関する「ティビ」イニシアティブの第2期を開始すると発表した。70億ユーロの資金を機関投資家から集めたと説明した。
「ティビ」イニシアティブは2019年に開始された。第1期分として国内の23の機関投資家から総額60億ユーロを集め、ファンドオブファンズとしてレイターステージ向けのファンド等に出資した。これが呼び水となり、2020-22年の期間には総額で300億ユーロ近くの投資が実現した。第2期では28の機関投資家が総額70億ユーロ程度の拠出を約束。グリーン経済振興、脱炭素化の推進、先端技術の開発などに優先的に資金を供給する予定。
マクロン大統領はこれとは別に、人工知能(AI)分野のテコ入れ策も公表。同分野における人材育成の規模を2倍に拡大し、国内に5、6ヵ所のクラスターを整備するため5億ユーロの追加資金を確保する。さらに、BPIフランス(公的投資銀行)が運用する5000万ユーロのシーズファンドを立ち上げて、同分野の起業を支援する。