政府は12日、公務員部門(国家公務員、地方公務員、公共病院)の賃上げを決定し、労組に通知した。
公務員の報酬はポイント制を採用している。役職や勤続年数等に応じて各人にポイントが付与され、1ポイントは一定の報酬額に対応している。政府は今回、ポイントに対応した報酬額を一律1.5%引き上げることに応じた。7月1日付で適用される。それに加えて、すべての公務員に5ポイントが追加で付与された。また、月給(現金給与総額ベース)が3250ユーロ以下の公務員について、逓減型の賞与(800-300ユーロ)を年内に支給することも約束した。国家公務員では50%、公共病院部門では70%の職員が支給対象になるという。これ以外に一連の措置が約束された。すべての措置を合算すると、報酬額は2023年に6.8%引き上げられる計算になるという。
労組CGTは、2010年以来に公務員の購買力は16%低下していると主張し、10%の賃上げを要求していたが、政府の決定について、大いに不十分な引上げだと批判している。政府は1年前にも3.5%の引き上げを決定しており、今回の引き上げは、通年ベースで75億ユーロの費用増につながるとみられている。国の財政が悪化する懸念もある。