仏出版最大手のアシェット・グループと、教育ゲーム開発のスタートアップPowerZは6月1日、共同で開発した子ども向けメタバース「オ・ドゥラ・デ・パージュ」(本のページの向こうに)を発表した。皮切りとして6月3日と4日の週末に一般公開した。アシェットは2021年、バイヤール出版と並んでPowerZに出資していた。
「オ・ドゥラ・デ・パージュ」の仮想空間は、アシェットの出版物をもとに構築された複数のテーマ別小空間から構成されており、ユーザーのアバターはこれらテーマ別空間を自由に動き回ることができる。アシェットは、このメタバースを無料で提供する方針で、課金により短期的に投資を回収するのではなく、将来的に出版業界の顧客となるような若い読者を広範に開拓することを目的に掲げている。また、グループ内外を問わず広く出版業界、さらには美術館やコンサート等の参加も募る開かれたエコシステムを構想している。