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書籍配達の送料最低限、3ユーロに引き上げへ

政府は7日付の官報上に、書籍配達の送料最低限の引き上げを盛り込んだ省令(アレテ)を公示した。10月7日以降、35ユーロ未満の注文について、送料最低限を3ユーロに引き上げる。35ユーロ以上の注文については引き続き1ユーロセントが最低限となる。
政府は、電子商取引大手の攻勢から独立系の書店を保護する目的で、送料最低限の引き上げを昨年9月に予告していた。欧州委員会からの許可が去る2月に得られたことから、ようやく公示の運びとなった。
最低限引上げを巡る関係者らとの協議では、独立系書店の連合会側が4.5ユーロを要求。フナックなど仏大手は2ユーロを主張した。アマゾンは「可能な限り低い」水準にすべきだと主張。政府は、足元のインフレ亢進にも配慮し、中間をとって3ユーロという額に設定した。
書店連合会のSLFは、この送料引上げを「最初の重要な一歩」として歓迎したが、35ユーロ以上の注文で送料の最低限がほぼゼロのまま抑え込まれていることを問題視した。なお、フランスは独立系の書店の数が全国に3500を数え、世界でも最も密な書店網が展開されている。販売される書籍のほぼ半数が独立系書店経由だという。2022年には全国で142店が新規に開店した。

KSM News and Research