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EUの新車ゼロエミッション化法案、最終的に採択:充電設備の整備目標でも合意

欧州連合(EU)は3月28日のエネルギー相理事会会合で2035年に新車販売をゼロエミッション化することを定めた法案を最終採択した。決議は特定多数決で行われ、27ヵ国中でポーランドのみが反対し、イタリア、ルーマニア、ブルガリアは棄権した。同案は実質的に現行のガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車の新車販売を禁止するものだが、これに異議を唱えたドイツの要求をいれて、合成燃料のみを使用することを条件にエンジン車の新車販売も許可することで合意が成立、ドイツの支持を得られたことで最終的な採択にこぎつけた。
新車を完全にゼロエミッション化するという基本方針に変更はなく、多くの専門家は、合成燃料は一部の高級エンジン車で使用されるのみにとどまり、広く普及する可能性は薄いと判断している。
これと並行して、欧州議会とEU理事会は28日、域内のEV充電ステーションと水素ステーションの整備に向けて、最低限の義務的目標を設定することで合意した。EV充電ステーションについては、まず2026年までに域内の主要高速道路の全てにおいて400kW以上の充電ステーションを60kmごとに設置することを義務付け、他の高速道路でも2030年までに60kmごとの設置を義務付ける。トラックやバスなどの大型車むけには、やはり2026年までに主要高速道路に1400-2800kWの充電ステーションを120kmごとに設置することを義務付ける。水素ステーションについては、2031年までに、幹線道路において200kmごとに設置することを義務付ける。

KSM News and Research