フランス情報メディアのET TOI(エトワ)

フランスと日本をつなぐ

1€=

新規登録

Greenerwave、衛星電波受信の高性能アンテナを開発

仏Greenerwaveは、電波反射のメタサーフェス技術を利用し、衛星からの電波を効果的に把捉する平型アンテナを開発した。3月16日まで米ワシントンで開催のサテライト・ウィークに出品した。
Greenerwaveは、パリのランジュバン研究所(CNRS、ESPCI)発のスタートアップで、2016年に発足した。拡散した電波を鏡の要領で集束させて通信用に利用可能とする技術で、パッシブ設計のため投入電力が他の技術と比べて5分の1で済むという利点もある。同社の技術を導入し、NTTが5Gミリ波の屋内エリア改善のための試験を行った(2021年)実績がある。今回出品のプロトタイプは、静止衛星とコンステレーションのいずれでも、また、端末が移動する場合を含めて、良好なパフォーマンスを達成した。同社は、国防イノベーション庁の支援を得てこの新型アンテナを開発。2021年から2022年にかけて、Athena-Fidus軍事大容量通信衛星を用いた実証試験も行われた。
Greenerwaveは量産への移行を目的に、近く1500万ユーロを投資家団から調達する計画。2024年秋季に量産化の開始を目指す。

KSM News and Research