政府は3月13日、慢性疾患の患者にかかりつけ医の登録を促すキャンペーンを開始した。すべての慢性疾患の患者に対して、年内に解決法を提案できるようにする。
フランスでは近年、開業医の不足が目立ってきており、かかりつけ医を確保できない人が増えている。かかりつけ医以外の診察には健保払い戻しが少なくなるなどの不利益があり、慢性疾患の患者の場合は特に、病状の悪化を招かないようにする体制作りに不備が生じることになる。政府はその対策として、今回のキャンペーンに乗り出した。
現在、国民のうち600万人程度がかかりつけ医の登録を行っていない。うち、慢性疾患の患者は70万人程度に上るとされている。政府は、健保公庫を通じて、かかりつけ医の登録がない患者に個別に接触し、それぞれの状況を踏まえて適切な解決策を提案する。開業医に対しても接触して、患者を増やす余地等を探る。
人口の高齢化に伴い、医療の需要は高まることが予想されるが、引退する医師も多く、医師不足も鮮明になっている。政府は2027年の現政権の任期終了までに、望む人がすべてかかりつけ医を見つけられるようにすることを目標に掲げている。