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スナク英首相、フランスを訪問:5年ぶりに英仏首脳会議が実現

英国のスナク首相は10日にフランスを訪問した。マクロン大統領は大統領府に首相を迎えて会談した。
スナク首相には7人の閣僚が同行。両国間で首脳会議が行われた。英仏首脳会議はこれが36回目だが、英国の欧州連合(EU)離脱を経て実に5年ぶりの開催となった。ジョンソン元首相以来で英仏関係は緊張が絶えなかったが、スナク首相は関係の再構築を期して今回の訪仏に臨み、両国首脳はこの機会に友好ムードを盛り上げることに努めた。
両国首脳はこの機会に、欧州で核兵器を保有する国として、また国連安保理の常任理事国として、ロシアのウクライナ侵攻への対応で責任を全うする姿勢を確認。ウクライナ兵員のトレーニングやウクライナへの弾薬の供給などで協力することを取り決めた。2010年に両国が結んだ軍事・安全保障協定(ランカスターハウス協定)に沿った協力の推進や、次世代弾道ミサイルの開発に関する協力等も取り決めた。
両国間の懸案である移民問題については、英国がフランスなどから流入する不法移民の迅速な退去強制の執行などを盛り込んだ法案を公表したばかりだが、スナク首相は、流入経由地であるフランスへの不満は口にせず、向こう3年間に、フランス側による取り締まりへの5億4300万ユーロの資金提供を約束し、友好ムードを壊さないよう努めた。ただ、この問題は今後の両国間の火種として残るものと予想される。

KSM News and Research