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市民団体が「性教育が不十分」と国を提訴

3つの市民団体が2日、国を相手取った行政訴訟をパリ行政裁判所で起こした。法定の性教育が小中高校で行われていないことを問題視し、改善を命令するよう裁判所に求めた。
訴えを起こしたのは、プラニング・ファミリアル(家族計画)、SOSオモフォビー(同性愛者擁護)、シダクション(エイズ対策)の3団体。それぞれの立場から、性教育が不十分であることが、女性や同性愛者の差別、性的暴行などを助長していると主張し、足並みを揃えて今回の提訴を行った。
2001年の法律は、小学校、中学校、高校のそれぞれで、年に3回の性教育の機会を設けることを義務付けている。しかし、教育省監察総局の最近の調査では、この義務が履行されているのは、小学生と高校生では全体の15%、中学生では全体の20%弱のみだといい、取り組みの成果が出ていない。予算不足や教員の不足、上からの働きかけの不足がその背景にあるという。団体側では、18-24才の女性のうち、強姦・性的暴行の被害を受けたことがある人が2割程度に上っていることや、LGBTの若者の半数が学校で差別の対象となっていることなどを挙げて、教育の現場で性の問題に向き合うことが大切だと主張している。ンディアイ教育相はこの問題で、昨年9月に通達を出し、性教育の強化を指示したが、提訴した3団体は、これまでにもこの種の対応はあったものの、成果を上げていないという現実があるとし、真剣な取り組みを促す意味もあり、提訴に踏み切ったと説明している。

KSM News and Research