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LVMH、2022年も記録的業績を達成

高級ブランド大手の仏LVMHは1月26日、2022年の売上高が792億ユーロ、経常的営業利益が211億ユーロに達して、いずれも前年比で23%増を記録したと発表した。全ての事業部門が増収を記録し、有機的成長を達成した(グループ全体の有機的成長率は17%)。特にファッション&皮革製品部門の売上高は386億4800万ユーロに達して、25%の増収と20%の有機的成長を記録した。ルイ・ヴィトンとディオールの両ブランドの好調が同部門の成長を牽引した。
地域別では、最大市場の米国で15%の増収を記録し、欧州(35%増)と日本(31%)では大きな増収を達成した。一方、中国の新型コロナウイルス危機の影響で、アジアでは前年並みだった。中国の危機が収拾すればアジアでも成長が見込まれる。
2022年には、世界的に経済情勢と地政学的展望が悪化する中で、高級品部門の強靭性が目立ったが、その中でもLVMHは幅広い事業展開に加えて、各事業部門に業績を牽引するリーダー的なブランドを備えていることが強みとなり、競合他社と水をあけている。
なお、1月のダボス会議で、オックスファムのようなNGOからLVMHは経済的不平等のシンボルだとする批判が寄せられたが、アルノーCEOは業績発表の機会にこれに反論。LVMHが2022年にフランス国内で1万5000人以上を採用したこと(世界では4万人を採用)、仏国内で50億ユーロの設備投資を行ったこと、また仏国内で25億ユーロ弱の法人税を支払い(世界では50億ユーロ)、付加価値税や社会保険料も含めると年間45億ユーロ以上を納めていることなどを列挙し、同社を批判するのは経済が分かっていない人々だと主張した。

KSM News and Research