保守野党の共和党は11日、党首選決選投票の結果を発表した。エリック・シオティ下院議員が53.7%の得票率で選出された。 党首選は、ルタイヨー上院議員団団長との間で争われた。シオティ候補が優勢とみられていたが、結果は予想よりもかなりの僅差となった。党内に根深い対立があることをうかがわせる投票結果となった。 シオティとルタイヨーの両候補とも、右寄りの主張を掲げてキャンペーンを展開した。シオティ氏の場合は、厳しい移民政策の適用に加えて、減税推進の自由主義的な主張も掲げた。さらに、次期大統領候補としてボキエ元党首(オーベルニュ・ローヌアルプ地域圏議長)を早期に擁立することを呼びかけていた。この最後の点は、人選よりも政策の策定を先にすべきだと主張したルタイヨー候補と大きな差があり、選挙結果が僅差となったことは、大統領候補の人選を巡り意見の相違があることをうかがわせている。 共和党は、かつては二大政党の一つだったが、現在は下院で63議席と、改選前の112議席と比べて大きく後退。マクロン大統領派と極右RNに双方から浸食される形で党勢を落としており、挽回が至上課題となっている。シオティ次期党首は党内の結束を確保しつつ、巻き返しを探ることを迫られる。
KSM News and Research