フランスでの置き引き、スリやひったくり等の被害は残念ながらなくなることがありません。旅行者であっても、在住者であっても、誰でも被害に遭う可能性があります。被害に遭った際は、刃物等で襲われる場合もあり危険ですので追いかけてはいけません。ここでは、実際にどんな事例があるのか、また被害に遭った際にどうしたらよいかなどについて紹介します。
被害例
置き引きやスリは、一瞬の隙を狙って行われます。
実際にフランスで起きている被害の一例を紹介します。
・美術館や観光地などでの置き引き、スリ
・レストランやカフェでの置き引き
・メトロや鉄道、バスの切符の売り場や車内での置き引き、スリ
(※特に、メトロの車内で最も被害が発生しています。)
・商店、土産物屋などの人が集まるお店での置き引き、スリ
・ATMでのスリ
その他、置き引きやスリの中でも特有のケースについて紹介します。
◯嘆願書スリ
観光地などで複数の人に囲まれて署名を求められ、一瞬気を逸らされた瞬間にカバンやポケットが狙われます。
◯メトロでの集団スリ
混雑したメトロ内で、スリ集団に囲まれて犯行が行われます。
◯ミサンガ売り
観光名所などで親しげに話しかけられ、腕にミサンガを巻かれてそのお金を要求される、またはそのやりとりの隙に、グルになった別の者にカバンやポケットを狙われます。
◯コインばらまき泥棒
犯人の一人が目の前でコイン(または紙幣)を落とし、それを拾ってあげている間に別の犯人がスリや置き引きを行います。
◯シミつけ泥棒
犯人の一人が被害者の服やカバンなどにケチャップなどの液体を付着させ、被害者に声をかけている隙に、別の犯人がスリや置き引きを行います。
被害に遭ったら
まずは落ち着き、次に周りに目撃者がいないか確認、そして何が盗まれたのかをしっかり確認しましょう。被害にあった際の大まかな流れは以下の通りです。
1. クレジットカードと小切手を止める
–主要なクレジットカードの紛失・盗難時連絡先
2. 警察に被害届を出す
被害に遭った場所の最寄りの警察署に被害届を出しましょう。24時間以内に被害届を出せば受理されます。
–パリの警察署のリスト(緊急時の連絡先)
-以下のサイトよりオンラインで事前に被害届を作成することもできます(仏語のみ)。ただし、オンラインで届出をしても警察署にはその後出向く必要があります。
https://www.pre-plainte-en-ligne.gouv.fr/
3. その他
・携帯電話を盗まれたら
端末をロックし、回線利用を停止しましょう。
・パスポートを盗まれたら
申請書類とともに大使館や領事事務所などに申請しましょう。
-在フランス日本国大使館 盗難などの犯罪被害に遭った場合
https://www.fr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/03501.html
・滞在許可証を盗まれたら
最寄りの警察署に届け出て、証明書を受け取ってください。証明書は後日の手続きのために大切に保管してください。
・遺失物管理所
持ち物を盗まれた際、金品を抜き取られたあと他のものは放置されることがあり、拾われたものはこちらに保管されていることがあります。
Le service des objets trouvés – La préfecture de Police
36 rue des Morillons 75015 Paris
Metro : Convention
https://objetstrouvesprefecturedepolice.franceobjetstrouves.fr/
被害に備える
被害に遭わないために、また遭ってしまっても被害を最小限に抑えるために注意すべき点について紹介します。
・大金を持ち歩かない
・荷物は最小限にする
・貴重品は分散して持つ
・ポケットに貴重品を入れない
・カバンは前に持つ
・カフェなどでテーブルの上に貴重品を置きっぱなしにしない
・カフェやレストランなどで荷物を下に置かない
・混んでいるメトロに無理に乗らない
・メトロで携帯電話を出さない
・ATMを使用するときは周囲をよく確認する
・タクシーなどの車で移動中、荷物は足元に置くなどして外から見えないようにする
・観光地で写真を撮っているときも気を抜かない
・観光地で日本語で話しかけられても無視をする
・観光地で子供や女性の集団が掛け寄ってきても無視をする
参考サイト:
在フランス日本国大使館 フランスの安全情報
https://www.fr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/02000.html