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リール都市圏、乗用車利用を見合わせのドライバーに奨励金を支給へ

リール都市圏は、乗用車の利用を見合わせるドライバーに対して奨励金を支給する新制度の導入を決めた。去る17日に都市圏議会が可決し、2023年春から導入に着手する。
新制度は、オランダのロッテルダム市による既存の制度に倣って導入される。手始めに、通勤時間帯の渋滞が目立つ高速道路A1(パリ・リール)とA23(バランシエンヌ・リール)の都市圏内の区間を対象として、7時から9時までと、16時30分から18時30分までの時間帯の走行を見合わせた場合に、片道につき2ユーロの奨励金が支給される。受給するには専用アプリを通じて登録する必要があり、通勤ルートを登録した上で、走行をしなかった日を自ら申告する。当局は、走行車両のナンバープレートを走査して得た情報と照合して申告内容の正確さを検証した上で、月末に奨励金を一括支給する。ただし、支給額は月額で80ユーロを上限とする。
導入から9ヵ月後に業績評価を行い、良好なら他の区間(A22及びA25)にも適用を広げる。対象時間帯に6%の交通量削減を目標に掲げる。当面の費用は1130万ユーロを予定し、国が55万ユーロの拠出を約束した。地元のオードフランス地域圏及び欧州連合(EU)からの助成金の獲得も目指す。
この制度については、「好きで渋滞に飛び込んでゆくドライバーはいない。代替手段を整えるのにリソースを投入すべきだ」(都市圏内のモンスアンバルール市のエレゲースト市長)など、批判的な声も聞かれる。

KSM News and Research