レジオンドヌール勲章の授与に関する規則が改正される。運営組織のトップを務めるルコワントル元全軍総司令官がマスコミ各紙に対して明らかにした。
レジオンドヌール勲章は、フランス国家に対して功績があった人に対して授与されることになっている。ナポレオン時代に制定され、フランス人の受勲者については「オルドル」と呼ばれる軍団を模した組織に入る建前となる。受賞者はシュバリエから始まり、オフィシエ、コマンドゥールと順次、位が上がることもある。官民とも、長年の勤続(20-25年)など、長期にわたる貢献が基本的に求められ、毎年2回の受勲では、所定の上限内で、大臣が候補者を選定・推薦し、大統領が受勲を決めることになっている。ルコワントル氏は、2008年に導入されたものの、定着していない市民推薦制度の活性化を図ることを明らかにした。この制度は、49人の推薦を得た人について、運営組織に直接か、県庁を通じて大臣に申請することを認めるというものだが、ルコワントル氏は、年間100人を上限として、この枠で受賞者を決めることにすると予告。今年から適用が開始される。ルコワントル氏はこのほか、受賞者の個人史を残すための史料の保管・活用のプロジェクトを推進するとも予告。オンラインでアクセス可能にする計画。
社会が細分化する中で、国民の結束と求心力を高める目的で、より幅広い層の国家への貢献を顕彰する狙いがある。しかし、レジオンドヌール勲章が、埃を払って、再び誇りの勲章となるために、「民主化」が適切な手段であるとは限らない。