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人気司会者アヌーナ氏、M6グループへの移籍決まる

テレビ番組の人気司会者として知られるシリル・アヌーナ氏がM6グループに移籍することが決まった。2月27日に発表された。

アヌーナ氏は28日付で閉鎖された地デジ無料局C8(カナルプリュス傘下)で、夜のプライムタイムの人気トーク・バラエティー番組「TPMP」を制作・司会していた。閉局後の去就が注目されており、同じカナルプリュス・グループにとどまる可能性も取りざたされていたが、M6グループへの移籍に落ち着いた。M6は広告収入の大幅増を狙って、集客力のあるアヌーナ氏に巨額の報酬を約束して引き抜いたものとみられている。「TPMP」は9月の新番組編成よりM6グループの地デジ無料局W9で放送を再開。アヌーナ氏は、民放ラジオ局のユーロップ1(カナルプリュスと同じビベンディ・グループの傘下)で番組を放送しているが、こちらも今季終了とともに、M6グループ傘下のファン・ラジオに移籍する。

アヌーナ氏については、ユーチューバー時代においてSNSも完全に使いこなせるテレビ業界人として、その才能を高く評価する声がある一方で、番組における失言・暴言や、虚偽情報の流布などポピュリズムへの傾斜を批判されている。C8はアヌーナ氏絡みの一連の処分で合計760万ユーロの罰金を支払わされており、当局機関ARCOMが、C8の放送免許の更新に応じず、同局を閉鎖に追い込んだことの主因はアヌーナ氏にあるとみられているだけに、業界関係者の中には「M6はどんな目にあうかまだ知らない」などと揶揄する向きもある。M6グループ側では、9月まで期間をおいてほとぼりを冷ましてから、「きれいなアヌーナ」が戻ってくるというシナリオを描いているらしい。

KSM News and Research