グルノーブル市内で2月12日夜、飲食店に手りゅう弾が投げ込まれる事件があった。15人が負傷し、うち6人は重傷を負った。13日時点で3人が重篤な状態にある。
事件は同日20時15分頃に発生、覆面をして、機関銃を持った男が、グルノーブル南部の「オリンピック村」地区内にある「Aksehir Bar」の店舗前に来て、手りゅう弾を投げ入れて爆発させた。犯人は逃走し、警察は行方を追っている。事件があった飲食店は、団体方式で経営されており、現在の店主はアルジェリア人で、北アフリカ系のコミュニティが多く訪れていた。サッカー中継の時に賑わう、よくある店舗だった。
「オリンピック村」地区は、低所得者が多く集まる地区として知られているといい、最近では、麻薬取引や、たばこ密売の組織間の抗争に絡んだ事件がよく発生していた。住民らは、戦争に用いられるような武器が使われたことに衝撃を覚えており、動揺が広がっている。
13日には、地元イゼール県出身のヌデール保健担当相が現地を訪れ、大学病院に入院する負傷者らを訪問するなどして、事態に憂慮の念を表明した。警察は、テロ攻撃である可能性はないとし、密売関係の線などを捜査の対象としていることを明らかにした。