フランス情報メディアのET TOI(エトワ)

フランスと日本をつなぐ

1€=

新規登録

ベーカリーチェーンのフイエットが急成長

ベーカリー職人のジャン=フランソワ・フイエット氏が2009年にブロワで立ち上げたベーカリーショップ「フイエット」が成長を続けている。全国で80店舗(うちフランチャイズ57店舗)を展開し、マリー・ブラシェールとアンジュに次ぐベーカリーチェーンに成長した。2025年には30店舗程度の開店を予定している。従業員数2500人、年商2億1000万ユーロ。

フイエットは顧客の利便を考慮して駐車場を確保できる都市周辺部に店舗を構え、年中無休でフランスの伝統的なパンやケーキ、焼き菓子、サンドイッチなどを提供する。店舗面積は500平米程度と、ベーカリーショップとしては大型だ。ベーカリー職人としてピエール・エルメとジョルジュ・サンクで修行を積んだフイエット氏は、自らバニラなどの原料の調達に携わる高品質志向で、人々と美味しいものを分かち合いたいとの信念から、暖炉や白黒の家族写真の飾られた昔ながらの民家のようなインテリアの店内にはティールームが併設されている。パンやケーキは各店舗内の厨房で焼かれ、マカロンやチョコレートなどの特殊な製品を製造するブロワのセントラルキッチンも最近増設した(5000平米、投資額1400万ユーロ)。こうした成功を背景に国際進出も計画しており、2025年6月には米テキサスに国外初のフイエットが誕生する。

また、都市周辺部のベーカリーショップと並行して、アメリカ風「コーヒーショップ」に着想を得た「フイエット・カフェ」を市街地に展開する計画もあり、2024年9月にトゥールでオープンした1号店の出だしは予想を上回る好調ぶりだ。

KSM News and Research