バルニエ内閣は27日、2025年予算法案に総額52億ユーロの追加節減を盛り込むと発表した。政府は、2025年に財政赤字の対GDP比を5%まで圧縮する方針で、これを実現するために必要な節減措置について、その詳細を発表した。 52億ユーロのうち44億ユーロは国が負担する。残りは地方自治体と公共医療部門が引き受けるという。具体的には、まず、各省庁の予算凍結枠(合計で26億ユーロ)が完全に廃止される。防衛、治安、司法、高等教育、海外県・海外領土など一部の項目に限り、予算枠廃止が免除される。また、公務員部門を対象に12億ユーロの節減を実施。公務員欠勤を抑止する目的で、待期期間を民間並み3日間に設定(3億ユーロの節減に相当)するとともに、傷病手当金の支給額を削減する(10%の欠け目を設定)ことで、公務員3部門につきそれぞれ3億ユーロ相当の削減を実現する。公務員欠勤を対象にした節減策の導入は労組の反発を招くことが予想される。これ以外では、政府開発援助(ODA)の6億4000万ユーロの節減(経済省では節減後でも2017年比で12億ユーロ多いと釈明)、文化予算の5500万ユーロの節減(国営テレビのフランステレビジョンが貢献、また、若年者向けバウチャー制度「パス・キュルチュール」の縮減も計画)、車両グリーン化援助の3億ユーロの節減、政府機関の現預金の一部徴収(3億ユーロ)などが盛り込まれた。