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失業保険、収支見通しを下方修正

失業保険管理機関(UNEDIC)はこのほど、収支見通しを下方修正した。雇用情勢の悪化などを折り込んで修正した。

UNEDICはこれまで、2024-27年の期間に累積で200億ユーロを超える黒字を見込んでいたが、これを約150億ユーロに下方修正した。UNEDICはまず、経済成長の減速に伴い、雇用創出数が減少すると予測。2024年に3万8000人、2025年には3万1000人へと減少する。また、インフレ減速に伴い、名目上の失業保険料収入も従来予測より目減りする。その一方で、失業率は2024年末に7.5%、2025年末に7.7%と上昇を予想。年金改革に伴い、労働力人口の構成に変化が生じることに加えて、景気低迷の影響が雇用に及ぶと予想した。

他方、支出面では2023年の失業保険制度改正の影響で、支給対象者が減るなど、抑制が見込める。ただし、別の改革により、フランス・トラバイユ(ハローワーク)の費用の80%の負担をUNEDICが求められることになり(2025年に50億ユーロの負担)、さらに、2023-26年の期間に黒字分の一部を政府に上納する(合計120億ユーロ)義務が設定されたことから、収支はその分悪化する。各年の黒字額は、2024年に3億ユーロ、2025年に18億ユーロ、2026年に35億ユーロ、2027年に95億ユーロへそれぞれ下方修正された(6月半ば時点の予測ではそれぞれ9億ユーロ、30億ユーロ、55億ユーロ、117億ユーロ)。

KSM News and Research