バルニエ内閣は2日、2025年予算法案の骨子を諮問機関HCFPに提示した。財政赤字の対GDP比を2025年に5%まで圧縮する目的で、600億ユーロの赤字圧縮措置を盛り込む内容となった。うち400億ユーロを歳出削減で、200億ユーロを増税により実現する。
増税については、前日までに発表されたように、大企業と富裕層をそれぞれ対象にした特別課税が柱となる。それに加えて、環境課税の強化で15億ユーロ相当の確保がなされる。その中には、二酸化炭素排出量が大きい車両の販売時課税の拡大と、内燃機関車両の現物供与に係る税制優遇措置の見直しが含まれる。他方、400億ユーロの歳出削減では、半額の200億ユーロが政府支出の見直しによりなされる。アタル前内閣が既に150億ユーロの削減措置(支出凍結)を決めているが、これに加えて、50億ユーロの追加節減(公務員数の削減により実行)がなされる。このほか、社会保障会計で150億ユーロ近くの節減がなされる。特に、年金支給額の引き上げを6ヵ月間延期することにより、30億ユーロの節減がなされる。最後に、地方自治体に50億ユーロ程度の節減が求められる。