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ズアリ氏、ピカールの100%株式を取得へ

資産家のズアリ氏が保有するIGZ社は9月30日、冷食大手ピカールへの出資率を49%から100%に引き上げると発表した。残り株式を保有する英ライオン・キャピタルから全株式を買収する。買収の実現には、従業員代表組織から承認を得て、当局機関からの許可を取得する必要がある。2025年3月までの買収完了を目指す。

ズアリ氏は2020年に、スイスのAryzta社から持ち分を取得することで、ピカールの49%株式を確保していた。ライオン・キャピタルは15年前にピカールの株式を取得していたが、このほど売却を決めた。ピカールは1185店舗を展開し、2023年3月期に17億ユーロ程度の売上高を達成した。従業員数は4500人程度で、欧州のほかに中東とアジアに進出している。

ズアリ氏は、シャランジュ誌によると、保有資産額が推定12億5000ユーロに上り、フランスでは第104位の資産家。カジノ(食品小売大手)のフランチャイジーとして成功を収めた。最近では、カジノ買収をチェコの実業家クレティンスキー氏らと争って失敗していた。買収の受け皿とする予定だったTeract(食品小売やガーデニングの小売業を資産に保有)は、2023年7-12月期に4080万ユーロの純損失を出しているが、赤字幅は縮小する傾向にある。

KSM News and Research