パリ市が、「ダビウ」型と呼ばれるベンチの子ども向けバージョンを開発している。試作品が27日から28日にかけて公開される。
パリ市内の公園などには、背もたれの両面に腰掛け板を配した緑色のベンチがある。19世紀より配備が始まった由緒正しいベンチで、設計者の名前をとってダビウ(Davioud)と呼ばれる。ただ、背もたれの位置が高すぎて、子どもが座ると、仰向きにひっくり返るリスクがあった。この問題に対応するべく、パリ市の保守・調達センター(CMA)はベンチの改良に着手。高さを7分の6に縮小すると共に、2枚の腰掛け板の隙間を狭めて、子どもの小さな指でも間に入らないようにして、指が抜けなくなる事故を防ぐ工夫をした。背もたれの角を丸めるなど、リスクを最小化する改良も加える。改良版の配置に当たっては、当局機関の認証を得る必要があるが、それに加えて、教育省の認可も得て、学校の校庭内の設置も予定する。公共スペースでは、学校近くの街路や公園などへの配置を予定。具体的な個数についてはまだ固まっていない。伝統のスタイルを残して、子どもにも適した新設計の試作品は、「子供の街角フェスティバル」の機会を利用して公開される。27日(金)の16時30分にドルーボワ通り(2区)で、28日(土)の14時にはドラプレザンタシオン通り(11区)で、同日16時15分にはサンモール通り(11区)で公開される。CMAではこれに加えて、高齢者が立ち上がる時に支えにできるひじ掛けを配した「ダビウ」ベンチの新バージョンも開発する予定。
KSM News and Research