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スプーフィング禁止、10月1日より施行に

10月1日より、「スプーフィング」と呼ばれる、固定電話の番号偽装が禁止される。通信事業者が番号偽装の通話を遮断する技術的手段を整えた。

スプーフィングは、いわゆる「銀行員詐欺」と呼ばれる犯罪において、被害者を錯誤に陥れるために多く利用されている。銀行支店などの固定電話番号を偽装表示してなりすまし、カード番号等の情報を詐取したり、オンライン決済の実行認証をさせたりするという手口。フランス中銀の付属機関の集計によると、決済手段を悪用した詐欺(2023年に被害総額12億ユーロ)の実に32%をこの種の詐欺(3億7900万ユーロ)が占めている。

禁止措置は、通称ネジュラン法(2023年施行)の下で導入された。すべての通信事業者が揃ってスプーフィング排除の技術的手段を整える必要があり、実際の導入が遅れた。パリ五輪に前後した導入だと通信障害を招くリスクがあるため、導入日が10月1日まで延期された。

SMSと携帯通話については、18ヵ月前から、番号以外の表示(「健康保険」など公的機関を騙る名称等)を行えないようになっている。それでも、メッセージの冒頭に公的機関等の名称を掲げて、個人情報の詐取を狙うSMSの大量送付は後を絶たない。当局では警戒を呼び掛けると共に、詐欺SMSについては専用番号「33.700」に通報するよう呼びかけている。
KSM News and Research