フランス情報メディアのET TOI(エトワ)

フランスと日本をつなぐ

1€=

新規登録

ペルノ・リカール、プロサッカーチームPSGとの提携を断念

仏酒造大手ペルノ・リカールは5日、プロサッカーチームPSG(パリ・サンジェルマン)との間で結んだ世界対象の提携契約を解消すると発表した。地元のマルセイユ市で不買運動が起こったことを踏まえて、提携を断念した。
ペルノ・リカールは先の業績発表の機会に、ウイスキーとシャンパーニュの世界販売を促進する目的で、名門サッカーチームのPSGと提携契約を結んだことを発表した。しかし、ペルノ・リカールの地元であるマルセイユでは、同市を本拠とするサッカーチーム「オリンピック・マルセイユ(OM)」のファンを中心に、ライバルのPSGとの提携を裏切り行為として糾弾する声がSNS上で拡散。不買運動にまで発展するに至り、会社側も提携を断念することを決めた。
社名になっている「リカール」は創業一族の名前だが、パスティスと呼ばれる蒸留酒のブランド名でもある。原料のアニスの独特の香りがあり、酒自体は透明だが、水で割ると黄色く濁るという特殊性があって、南仏を代表する酒として知られる。PSGとの提携は、パスティスではなく、世界市場に売り込めるウイスキーとシャンパーニュを対象としたものではあったが、誇り高いマルセイユ市民を逆なでする結果になった。
KSM News and Research