エールフランスKLMは28日、スカンジナビア航空(SAS)の19.9%株式の取得を正式に決めた。米国および欧州連合(EU)の競争当局から許可を取得した。1億4450万ドルで株式を取得する。
エールフランスKLMにとっては、2003年の発足(エールフランスによるKLMの買収)以来で最大の買収案件となった。スミスCEOの就任以来でも最大規模となる。欧州大手のルフトハンザ・グループとIAG(ブリティッシュ・エアウェイズ、イベリア)を追う形で、欧州の業界再編の動きに加わる。
エールフランスKLMは、これを機会に株主協定を結び、2年後にSASの経営権を取得するオプションも得た。オプション行使に当たってはEUから許可を得ることが条件になる。なお、SASの資本は、デンマーク政府が25.8%を保有し、あとは投資ファンド2社(Castlelake、Lind Invest)が保有している。
エールフランスKLMとSASは9月1日付で広範な業務提携の遂行に着手。共同運航を開始し、それぞれのマイレージ制度の相互承認を開始する。また、SASは、ルフトハンザとユナイテッド航空が主導するスターアライアンスを脱退し、エールフランス及びデルタ航空を主軸とするスカイチームに合流する。
KSM News and Research