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左派連合、首相候補にカステ氏擁立:マクロン大統領は相手にせず

左派連合は23日、首相候補として官僚のリュシー・カステ氏(女性)を選んだと発表した。マクロン大統領に対して同氏の指名を迫った。
左派連合の統一首相候補選びは難航した。22日まで早期の指名は望めないとの空気が広がっていたが、23日には一転して人選で合意した。マクロン大統領が同日夜にテレビインタビューに応じる直前というタイミングで発表して、政局の主導権を握る意志を打ち出した。
カステ氏は37才。官僚として経済省の詐欺行為摘発当局(DGCCRF)などに勤務した経験があり、現在はパリ市の財務・購買局長を務めている。左派系の人材で、公共サービス擁護を掲げる活動を展開。かつてテレビ討論の機会に、与党ルネサンスの有力政治家ゲリニ氏を、政府によるコンサル乱用疑惑で厳しく追及して名前を知られたという経緯もある。年金改革(定年年齢を64才に段階的に引き上げる内容)の廃止運動にも携わっており、そのためか、この問題を重要課題に掲げる左翼政党「不服従のフランス(LFI)」もこの人選を承諾した。
首相候補の決定発表の直後、マクロン大統領のテレビインタビューが始まった。マクロン大統領は、パリ五輪を主なテーマとしてこのインタビューの機会を設けたが、首相の人選については、左派連合も含めて過半数の擁立の展望はないとし、これまでの固定観念にはとらわれずに協力を進める以外の道はないと述べつつ、五輪終了(8月半ば)より前に首相指名を行うつもりはないことを示した。
KSM News and Research