極右RNのバルデラ党首は24日に選挙綱領について公表した。移民排除の政策を打ち出した。
バルデラ党首は、緊急に取り組むべき課題として、不法滞在者への医療援助を救急医療に限定することと、不法滞在者の国外退去処分を実行する上での制約を除去すること、移民の家族呼び寄せに関する条件の厳格化などの措置を打ち出した。さらに、各県知事(行政長官)による不法滞在者への滞在許可証発行の権限を、通達により停止するとも予告した。各県知事は、雇用確保が難しい職種などで就労実績がある人に滞在許可証の発給を決める権限があるが、そうした権限が停止される。
RNはこのほか、国籍付与の出生地主義を見直す方針を確認。出生地主義の下で、フランスでは、国内で生まれた人について、成人(18才)になった時点で、11才以降に5年間の居住実績があることなどを条件として、申請を経て国籍を付与することになっている。RNは、両親のうちの少なくとも一方がフランス人であることを国籍付与の条件とすることを計画している。
さらに、より長期的な課題として、▽シェンゲン圏内における人の移動の自由を加盟国国民に限定する、▽各種社会給付を国民優先とし、外国人については、5年以上の居住実績を求めるなどして制限する、などの措置も提案した。実現には国民投票が必要になるため、2027年の大統領選挙以降の実現を目指すとした。