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ユーロサトリ:仏軍需企業が相次いで契約獲得

パリ近郊で開催中の防衛装備・安全保障展示会「ユーロサトリ」では、ウクライナ絡みで契約付与の発表が相次いでなされた。マクロン大統領が「戦時経済」への移行を標榜して軍需産業に増産を働きかける中で、契約が次々に付与された。

仏タレスは、フランス軍向けの120mm砲弾を数万発受注し、フェルテサントーバン(ロワレ県)にある工場の年間生産能力を、2023年の2万発に対して、2026年には8万発超に引き上げるための契約を確保した。タレスは、国内のレーダー組み立て拠点でも、GMレーダーの年間生産量を、2年前の12基から30基に引き上げる計画を進めるなど、増産体制の確立に努めている。

KNDSフランス(旧Nexter)は、ウクライナでも活躍するカエサル自走榴弾砲を、来年には月産12基と、ロシアのウクライナ侵攻前の2倍に拡大するべく準備を進めている。同社はユーロサトリの機会に、アルメニアから36基を受注。DGA(仏兵器総局)も、エストニア及びクロアチアとの共同購入の枠組み合意が成立間近だと発表した。共同購入の促進を目的とした欧州連合(EU)の基金の支援を得て、他の諸国の合流も予定されているという。

KNDSはまた、ウクライナ国内に兵器の保守拠点を開く方向で準備を進めており、それが実現に近づいている。フランスが提供したカエサル自走榴弾砲の稼働率を高めることに貢献する。

KSM News and Research