パリ郊外クルブボワ市で12才の少女が性的暴行を受けた事件で、12才から13才の少年3人が逮捕された。低年齢者の犯行であることに加えて、ユダヤ人差別の事件として、世論に衝撃を与えている。
事件は15日午後に発生。ユダヤ人の少女が市内で3人の同世代の少年らにより廃墟へ連れ込まれ、性器や肛門に挿入されるなどの暴行を受けた。ユダヤ人差別の言葉を浴びせ、さらに、「警察に言ったら殺す」、「200ユーロを持ってこなかったら、家族も痛い目にあわせる」などと脅迫した。被害者は両親とともに警察に提訴。3人の少年は17日に逮捕され、18日には予審(担当予審判事が起訴の是非を決めるために行う裁判上の手続き)開始通告を受けた。強姦や脅迫などの容疑で、うち2人について検察側は勾留継続を請求。残る1人は強姦以外の容疑で予審開始を通告され、暫定保護観察処分の下に置かれた。
容疑者らは、少女がユダヤ人であることを隠していたので処罰したとか、少女のパレスチナに関する言葉に報復するためにやったなどと供述しているという。総選挙を目前に控えたタイミングもあって、この事件は政界でも物議を醸している。