パリ政治学院(シアンスポ)を占拠していたパレスチナ支持派が26日午後に解散した。24時間余りの占拠後に、学校側が示した譲歩を花道として退去した。
パレスチナ支持派の学校における抗議行動は、米コロンビア大学などでも発生しており、パリ政治学院での騒動もそうした動きに触発されたものと考えられる。フランスでは特に、左翼政党「不服従のフランス(LFI)」が、欧州議会選挙(6月9日)に向けたキャンペーンの柱にパレスチナ支持を据えており、今回の抗議行動にも、パレスチナ系の候補者であるリマ・ハッサン氏(女性)やポルト下院議員らが支援に訪れた。26日には、政治学院の建物前で、パレスチナ支持派とイスラエル支持派の間のにらみ合いがあり、機動隊が間に入って衝突を避けるといった場面もあった。パレスチナ支持派は、学校側に対して、イスラエルによるガザ地区の攻撃を正式に非難するよう要求して占拠を継続。パリ警視庁は、校舎の占拠者の強制排除の命令を下し、状況は緊迫したが、学校側が、パレスチナ支持派の指導者らの懲罰手続きを停止することと、全員参加を認めてパレスチナ関連の会合を開催することを受け入れたことで、ひとまず占拠が解除された。