ガラス器製造のデュラレックス(Duralex)が会社更生法の適用を申請した。16日に発表された。
デュラレックスは経営不振を経て、2021年1月に耐熱ガラス容器で知られるピレックス(Pyrex)により買収され、再起を図っていた。しかし、電力価格の高騰に伴い、2023年4月までの5ヵ月間に渡り、シャペルサンメスマン市(ロワレ県)にある本社工場で、経費節減のため高炉の操業を中断することを余儀なくされた。一時帰休を利用し、1500万ユーロの融資を国から確保して乗り切った。操業再開を経て業績を立て直す計画だったが、インフレ亢進に伴い個人消費が落ち込んだのが逆風になり、思うように販売が伸びなかった。それと並行して、この3月半ばには、オルレアン行政裁判所により、事業規模に見合った二酸化炭素排出権が確保されていないことを理由に、約84万ユーロの罰金支払いを命じられ、経営難に追い打ちをかけた。会社側はこの判決を不服として控訴することを決めている。
デュラレックスの従業員は230人。なお、今回の会社更生法の適用申請は、親会社であるピレックスの事業には影響が及ばないという。