カスバリアン住宅担当相は12日付の経済紙レゼコーに対して、5月初頭に閣議決定を予定する住宅関連法案について説明した。公営住宅の「終身賃貸」を廃止する方針などを示した。
住宅難は以前からの政策課題だが、足元では住宅建設業の不振により状況が一段と厳しくなっている。政府は準備中の住宅関連法案において、自治体による公営住宅整備を促進するための措置を盛り込む予定。住宅担当相は特に、公営賃貸住宅の入居待ちの世帯が180万世帯に上る(公営賃貸住宅は520万戸)ことを問題視。入居世帯のうち8%は、入居以来で所得水準や資産状況に変化があり、入居資格を失っているとの試算を示し、家賃の引き上げや賃貸借契約の打ち切りを通じて、回転をよくする必要があると説明した。
住宅担当相はまた、公営住宅と民間住宅の中間に位置し、家賃の上限規制が伴う「中間住宅」も、自治体の公営住宅整備義務の達成にカウントされるようにすることで、整備事業の促進を図る方針を示した。市町村長の権限拡大による円滑な整備事業の推進、公営住宅の持ち家化促進などの方針も打ち出した。