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仏競争当局、グーグルに2億5000万ユーロの罰金処分

競争当局は20日、グーグルに対して、著作隣接権への対応に落ち度があったとして、2億5000万ユーロの罰金処分を言い渡した。

フランスでは、2019年7月の法律により、欧州連合(EU)の指令を国内法規化する形で、報道社等のコンテンツのプラットフォームによる利用に係り、著作隣接権料の支払いを義務付ける法令の枠組みが整備された。報道社等との係争を経て、競争当局は2020年時点で、この問題に関するグーグルの対応が不十分であると判断し、5億ユーロの罰金を科すと共に、コンプライアンス達成を命令した。2022年6月には、この問題でグーグルが5年期限(更新可)の公約を提示し、競争当局もこの提案を承認した。競争当局は、公約の達成状況を評価する独立鑑定人を指名して遵守状況を監視していたが、グーグルが鑑定人の作業に協力する義務を遵守しておらず、また、7項目の公約のうち4項目に違反があると認定し、これらの違反について新たな罰金処分を科すことを決めた。

競争当局は具体的に、3ヵ月以内に透明で客観的、非差別的な基準に基づいて、著作隣接権料の支払いに関する誠実な交渉を行う義務に違反があると認定。著作隣接権料の透明な評価に必要な情報を報道社等に提示していない点と、著作隣接権に関する交渉が、報道社等とグーグルの間の既存のその他の関係を損なう結果を招かないようにするために必要な措置が講じられていない点も問題視した。さらに、グーグルの生成AIサービス「Google Bard」に新聞社等のコンテンツを使用する旨を当事者や競争当局に通知していなかったことも問題視した。

グーグル側は、今回の処分について、事実関係について争わないことを約束し、和解の形でこれを受け入れたが、2億5000万ユーロという罰金額について、過剰な規模だとコメントしている。

KSM News and Research