日刊紙ルパリジャンは5日付で、パリ市内に形成された「アフガニスタン通り」について報じた。パリ五輪を前に当局が警戒を強めているという。
パリの北駅と東駅から発する線路に挟まれた細長い地区の中に位置し、メトロのラシャペル駅からマックス・ドルモワ駅までを結ぶ「マックス・ドルモワ通り」が、「アフガニスタン通り」と化しているという。この地区は歴代の移民街で変遷も激しい。現在は、道に面した店舗のうち21軒にアフガニスタンの旗が飾ってあり、所有者ではアフガニスタン人のほかに、スリランカ、ソマリア、パキスタンなどを数えるが、就労しているのは専らアフガニスタン人だという。路上ではたばこの密売などが横行しており、パリ五輪の会場となる「アディダス・アリーナ」が至近距離ということもあって、パリ警視庁は「整頓地区」に指定して、警戒と違法行為の摘発を進めている。地元18区のルジョワンドル区長(社会党)は、特定のコミュニティーを問題視するわけではないと前置きした上で、不審な点が多い店舗買収の案件がみられるとし、地検に通報を行ったことを明らかにしている。密売等の不正行為の資金が店舗買収で洗浄された疑いなどがあるという。