カフェなどの商店の外壁に花の装飾を配置する工夫が増えている。パリ市議会はその規制の検討に着手した。
外壁を花で飾る工夫は、インスタ映えが集客力の要となる昨今、世界的に増えており、フランスでも数年前から目立つようになった。新型コロナウイルス危機後の回復期には特に大きく増え、パリ市の調査によると、2023年4月時点で、パリ市内には325軒の商店がこの装飾を採用していた。うち、カフェ・レストランが220軒で特に多いが、インテリア店など他の商店にも広がりつつある。
パリ市議会では、先頃の審議で、その規制の是非を検討。イダルゴ市長(社会党)が率いる左派の議員グループは、パリの伝統的な美観を損ねるし、プラスチック製の造花は可燃性が高く、火災時に危険だとして、その規制を要求。MODEM(中道政党)も、プラスチック汚染を防止するためにも規制が必要との見解を示した。パリ市側は、業界側と協議を進めて憲章を策定し、ガイドラインを設ける方針を確認した。