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ラポスト、携帯子会社ラポスト・モバイルを売却か

仏経済紙レゼコーによると、仏ラポスト(郵便)がMVNO(仮想移動体通信事業者)子会社のラポスト・モバイルの売却を検討している。売却後もブランドを維持し、郵便局での販売を続けるという。

ラポスト・モバイルは2011年に発足。現在はラポストが51%、キャリアのSFR(アルティス傘下)が49%を出資する合弁で、ネットワークはSFRから借りている。顧客数は230万人、市場シェアは4%で、キャリア4社に続く第5の事業者となっている。ラポストの多角化事業としては一応の成功例で、年間8%の増収を記録、2022年に黒字化した。2024年には、4800万ユーロのEBITDAに対して、3億3600万ユーロの売上高を見込んでいる。

SFRは売却先の決定に拒否権を発動することが可能で、先買権も保有している。SFRは顧客数の減少が続いており(7-9月期には11万8000人減の2040万人に)、ラポスト・モバイルの買収により加入者数を一気に200万人余り増やせるという利点があるが、利益率の改善も課題であるだけに、買収価格が決め手になる。キャリアではほかに、ブイグ・テレコム(加入者数1540万人)が、MVNOの買収に積極的であり、2021年には5億ユーロで加入者数200万人のユーロ・アンフォルマシオン・テレコム(オーシャンテレコム、NRJモバイル、Cdiscount Mobile、クレディミュチュエル・モバイル、CICモバイル)を、CIC(クレディミュチュエル銀行傘下)より買収している。反面、キャリア第4位のフリー(イリアッド傘下)は外国進出に熱心で国内のMVNO買収には関心を示していない。最大手のオレンジ(顧客数3550万人)も買収に関心がないものとみられている。

KSM News and Research