INSEEは12月14日の景況報告の中で、10-12月期の仏経済成長率見込みを前の期比で0%に下方修正した。前回発表ではこれを0.2%としていた。仏経済は7-9月期に0.1%のマイナス成長を記録したが、2四半期連続での減退は辛くも避けられる見込みとなった。INSEEは2023年通年での成長率は0.8%と予想。景気後退は年内に底を打ち、2024年年初からは緩やかに回復するとして、2024年1-3月期と4-6月期の成長率は共に0.2%になると予想した。
INSEEによると、10-12月期に個人消費支出は、比較的穏やかな天候によりエネルギー支出の減少が見込まれることもあり、前の期と同じ水準にとどまる。鉱工業生産は0.2%の減少を記録する。企業設備投資は0.4%減少する見込み。
物価動向に関しては、政府予想と同様に、物価上昇の勢いが鈍ると予想。2024年6月にコアインフレ率は2.0%まで低下すると予想した。インフレ減速を背景に、家計購買力は2023年通年では0.8%増加し、2024年1-3月期には0.6%増、4-6月期には0.3%増(いずれも前の期比)を記録する見込み。個人消費支出も年初から勢いを取り戻し、1-3月期には0.6%増、4-6月期には0.4%増を記録する。
失業率は7-9月期の7.4%に対して2024年1-3月期には7.6%まで上昇、その後は同じ水準を維持すると予想した。
KSM News and Research